2019年7月23日火曜日

【沢登り】白老 飛生川



本当に美しい

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山: 飛生川(とびうがわ)
標高:280m(トビウの滝まで)
活動距離:7.9km
高低差:301m
累積標高上り/下り 1,287m / 1,128m
往路コース:飛生川
復路コース:林道

登り:7時間30分
下り:なし

体力度:★★★★☆
危険度:★★★★☆
オススメ度:★★★★★
レベル:中~上級

トイレ:最寄りのコンビニ
トイレMAP:なし

駐車場:駐車帯 数台程度(林道入口までのルート)
駐車場のGoogle Map:https://goo.gl/maps/CnQKEJnKTJefxBwy7

温泉:登別温泉 さぎり湯(420円)
温泉URL:http://sagiriyu-noboribetsu.com/
温泉MAP:https://goo.gl/maps/w4HQvWbVJuP2

YAMAP:https://yamap.com/activities/4122728 (2019/07/21)
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 白老町から近い、加車山から流れる飛生川(とびうがわ)は北海道の中でも一番美しいといえるほどのエメラルドグリーンの沢だ。
 途中にはナメやゴルジュ、コケの連続で飽きさせない。北海道に住んでいるなら一度は行くべき沢だろう。

【林道状況について】

 この沢へ行く林道にはゲートがあり、施錠されているが事前に申請を出せば鍵番号を教えてくれる(事前に申請を出さないと林道歩きが長くなる)

北海道森林管理局にある入林承認申請書を印刷、記載して郵送する必要がある。FAXは受け付けていない。鍵番号の案内も郵送だ。

胆振東部森林管理署(050-3160-5700)
〒059-0903
住所:白老郡白老町日の出町3丁目4 - 1

 ゲート解放後の林道は普通車だと少しお腹をこする程度(2019年7月当時)だった。今後道が崩れた場合は車高の高い車じゃないとかなり厳しいと思われるため注意しよう。林道歩きを減らすためには車2台で、ゴール地点まで車を回して、スタート地点に戻ってから登りはじめると良い。

【注意点】

 泳ぎが頻繁に出てくる超泳ぎ系の沢となる。全員泳げることが必須だ。泳げない人を毎回ザックピストンで引っ張るには無理があるほど泳ぎが多い。
最低一人は激流に打ち勝ち、後続をロープで引っ張るパワーが必要。

 沢の水は大変冷たい上にゴルジュの泳ぎが本当に多く体はかなり冷える。暑い夏でもお湯は必須。上下ネオプレンの衣類にするなど対策が必要だ。

【気温が低い時、あるいは寒がり体質な人のウェットスーツ】

登山用品店にもウェットスーツ(ネオプレン)のタイツやシャツがあるが少し高い。
以下の1.5mmの厚さのものがちょうどよい。基本的にはタイツがメイン。上長袖ジャケットはよほど気温が低く成らない限りかなり暑い。本当に寒がりな人は保険としてもっていても良いかもしれないい。

 


 激流泳ぎ突破でロープを頻繁に出すことになる。10m程度の長めのお助け紐があると便利だろう。人数が多い場合はザイルを2セットは持ちたい。懸垂下降はない(高巻きしなければ)

 微妙なヘツリも多く、クライミングはある程度練習しないとかなり厳しい。
 この沢はゴムソールのステルスが有利。靴底の薄いタビが良い。岩のヘツリが多いためフェルトだと難易度が上がる。
 
 コース終盤にある60mほどの長くて深い廊下は突破できない。ここは左岸から高巻くことになるが、ゴルジュ地形を登る必要があり、クライミングがけっこうできないと厳しい。登れない後続はザイルでの確保+お助け紐で無理やり上げるしかない。
※もっと手前で普通に高巻きできるかもしれないが。

2015年に飛生川で遭難して亡くなった方がいる。遡行の際は上記注意点を踏まえた上で十分な対策をしたい。






概要図




林道入口ゲート
事前に入林申請すると鍵番号を教えてくれる

ゴール地点。ここには車を5台程度駐車するスペースあり
この先の林道は崩壊しておりジムニーでもいけないだろう。
ここに車を1台デポして入口へ向かう


入口となる駐車場。車は数台程度

軽く藪漕ぎして

すぐ入渓だ
 
ちょっと登れば

すぐにナメ

綺麗な水と景色


水の中は青い

微妙なへつり

横にはプール

右岸にナメ滝がいくつも出てくる


飛び越えたりする

エメラルドグリーンが美しい

晴れた

右岸に出てくる最後の右岸大滝
ここから徐々にゴルジュがでてきて沢登りらしくなる


最初の難所であり核心かもしれない
滑り台の滝
激流には打ち勝てない。
このように微妙なバランスで突っ張って突破する
※高巻くこともできるが懸垂下降必須

後続はロープで引き揚げ


ゴルジュをへつる

ところどころジャンプする

美しいプール。
時間に余裕があれば水中メガネを持参して潜ろう

難しいヘツリは泳いで突破

引き上げる

またジャンプ


ここも泳いで突破するしかない

泳ぎにはパワーと俊敏性が必要
泳ぎの突破は男の仕事だ

美しいゴルジュのコケと滝

エモい

ヘツリも難しい

ステミングを多用する

本当に美しい

突っ張りも何度も出てくる


最後の難所「天国への廊下」
60mほどの長くて深いゴルジュ地形となる
奥に滝があるが手掛かりもないハングの滝で難しい。
この時は写真奥にいる地点に足場があるため、左岸を登った
左岸には手掛かりが少なく登るのは容易ではない
登るとすぐ広くて平坦な場所がある
以下より5枚の写真は突破した写真

天国への廊下の向こうにいく
これより5枚の最後の難所突破時の写真はヤマレコsnufkinjrさんよりご提供いただきました。

奥に進む

突っ張って上がる

開脚して乗り越えていく

上から見た感じ
ロープで引っ張ってもらってもけっこう辛いため
メンバーによっては潔く高巻いたほうがよさそうだ


激しいゴルジュの連続を突破し、天国への廊下を過ぎると
再び癒し系のナメとなる

エメラルドグリーンとホワイトウォーター

癒しは次の二股まで続く

標高230m二股
ここで左にいく
この先は急にコケが多くなる
ステルスは滑りやすいため注意

また様子が変わって美しいコケの沢

標高280m トビウの滝
ここが沢のゴールとなる。
右岸にある尾根筋の住み跡を使って5分ほどの藪漕ぎで林道に出る

林道を30分ほど歩けば車デポ時点のゴールとなる。


動画はこちら