2016年9月29日木曜日

登山のハチ(スズメバチ)対策について

【山で最も怖いやつ】

山で最も被害が多いのは熊やヘビよりも、ハチ(スズメバチ)が一番危険。
スズメバチに刺されて死亡する人は年間平均で34名もいる。

とくに秋はハチの繁殖期を迎えるため最も攻撃的になる時期。

【ハチに刺されないための二つの予防策】

1.巣に近づかない

巣が近くにあるときのサイン
・相手の周りをしつこく飛ぶ
・相手に狙いを定めるように空中で止まる
・カチカチと威嚇する音をたてる(これがくるとかなり危険、巣が近くにあるはずだ)
・あたりに飛びかうハチの数が急に増える
・一定の方向に飛び始める

このような時は動きをとめて、体制を低くして、静かにその場を離れよう。
手で振り払うと攻撃してくることがあるからしてはいけない。
肌や食べ物の上に止まろうとしているのを払う時も、なるべくそっと行おう。


2.服装とニオイに注意

香水等の匂いの強いものは避ける
黒い服装をできれば避ける

香水にはスズメバチの警報フェロモンと同じ物質が含まれていて、スズメバチをひきつけるようなので避けるべきだろう。
服装については、攻撃されるときに黒いところが危険というだけであり、黒は絶対ダメということはないと思う。ファッション好きなようにすればいい。


【スズメバチに刺されたときの対処法】


近くに巣があれば、毒液のニオイに誘われて仲間のハチも集まってくる危険がある。
まずはその場所から離れることが先決だ。

・ポイズンリムーバーで毒液を出す。

※重要 刺されてから遅くとも2分以内に抽出しないと効果が薄れる。
30分後ではほぼ効果なし。そのため、携行する際は常にすぐに出せる状態にしておく必要がある。

・ポイズンリムーバーがなければ(リムーバーで吸い出した後も)

傷口を水で洗い流す。
つねる要領で毒液を絞り出す。
虫刺されの軟膏を塗る(抗ヒスタミン系成分を含むステロイド系軟膏)
速やかに医者の診断を受ける(皮膚科)

※口で毒を吸い出すのは、虫歯等から毒が侵入するため二次被害の恐れあり


【アナフィラキシー・ショック症状(重度のアレルギー反応)について】

アナフィラキシー・ショックとは、過剰なアレルギー反応のこと。
一度目に刺された後に体内に抗体ができて、二度目に刺されたときに免疫が過剰に働いて重度のアレルギー反応の症状を起こす。

・アナフィラキシー・ショックの症状

じん麻疹、咳込み、しびれ感、気分不快、吐き気、嘔吐、発熱
さらに血圧低下、呼吸困難となり、死亡することもある


【アナフィラキシー・ショックの対策について】


「エピペン」などのアドレナリンの注射がある。
エピペンとは、アナフィラキシーの症状が起きた時に、自分で注射できるように作られた自己注射器。
医師から処方を受けるなどの方法で入手可。

全国の蜂アレルギーの診療/エピペン処方が可能な病院


過去にハチに刺されたことがあれば、「エピペン」を医師に処方してもらい携行することを推奨する。

・エピペンの使い方

ショック症状が起きた時に、注射管を太ももの内側の筋肉に立てるようにして刺す。緊急時は衣類の上からでも可能。
すぐに症状が改善されるが、補助的な役割を果たすだけに過ぎず、効力があるのは30分ほど。
その間に急いで医療機関に行く必要がある。

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