まずは遭難の原因について
こちら の北海道警察のサイトで過去の遭難発生状況について知ることができます。
上記サイトで過去5年間の遭難の原因を調べていくと、「道迷い」と「怪我」が多いことがわかります。
「道迷いや」や「怪我」を防ぐためにはどのような対策をとればいいのでしょうか。
私が考えた4つのポイントは以下です。
1.自分の体力に合った山に行く
2.天気は無理をしない(悪天候時には行かない。下山する)
3.スマートフォンのGPSアプリを使う(道迷いを防ぐ)
4.タイムスジュールをしっかり組む
1.「自分の体力に合った山に行く」について
登山では下山時に一番怪我が起こりやすいです。下山時には勢いがついて転倒してしまうことがあるからです。また、体力不足でフラフラになり注意力が散漫になると普段なら引っかけないようなところで足を引っ掛けて転倒する危険があります。
理想は、下山するときには4割程度の体力を残しておくことです。といっても初心者にはわからないですよね。
初心者のうちは無理しないと思うのであまり気にしなくていいでしょう。一番危ないのは初心者を卒業する頃です。自分にはもっとレベルの高い山にいけると思ってきついところに行くと、無理をして下山時にはフラフラ。。
ということになることがあります。これ、私自身なんですけど(笑
初心者卒業くらいの頃に登り5時間の山に登った時は下山時にフラフラでかなり危ない転び方をしました。幸い怪我はなかったのですが、運が悪ければ大きな怪我になったかもしれません。
2.「天気は無理をしない(悪天候時には行かない。下山する)」について
天気の悪い時には無理をしないで山に行かない。途中でも危なそうだと感じたら潔く下山するようにしましょう。
山で天気が悪くなると一気に地獄になることがあります。標高が高ければ強烈な雨風が一気に体温を奪い低体温症になることだってあります。
2009年に起きた有名なトムラウシの遭難死亡事故は、ガイドを含む8名が低体温症で亡くなりました。天気が悪いのに無理をしていったからです。
「せっかくの休みなのに!」という思いはあると思いますが、天気が悪い、危ないかもと思ったら勇気をもって撤退、下山しましょう。山は逃げません。またいつかチャンスがあります。
3.「スマートフォンのGPSアプリを使う(道迷いを防ぐ)」について
道迷いでとくに多いのが残雪期に残雪の上を歩いていたら道がわからなくなったというのがあります。雪がなければ一般的な登山道であればまず迷うことはありません。
しかし雪が残っていると普通の登山道しか歩いたことない人には一気に道がわからなくなります。トレース(足跡)を頼って進むのは危険です。自分の目的地と違うところに向かっているかもしれませんし、迷った人の足跡かもしれません。
そんな問題を現代ではみんなが持っているスマートフォンがあれば解決します。
スマホのGPSアプリである
YAMAP 等と使えば自分がどこにいてどこに進むべきかというのは誰でもわかります。高級なGPS専用機を買う必要はありません。最近のスマホは高性能でかなり正確です。
ただし、二つ注意点があります。
3-①水濡れを防ぐ。防水対策をするというのが必須になってきます(防水対応じゃないスマホの場合)
一度私はiPhone6 plus を登山中の雨で水没させたことがあります。レインウェアのポケットに入れていたので問題ないと思ったのですが、見事に水没してGPSが全く使えなくなったという経験があります。この時は大丈夫でしたが道がわからないところに出ていたら遭難していました。
だから防水対応じゃないスマホの場合は必ず防水ケースを用意しましょう。ザックの雨蓋に入れても水没します。
3-②バッテリー切れを防ぐために必ず予備バッテリーを持ちましょう
スマホで写真を撮影していたりするとあっという間にバッテリーを消費してしまいます。
うっかりバッテリーを切らしてしまったら場所によってはそのまま道迷い遭難をします。
4.「タイムスジュールをしっかり組む」について
たとえば私は以下のようにタイムスケジュールを組みます。
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4:45 自宅出発
6:45 登山口到着
7:00 登山開始
9:00 ○○山 山頂
10:00 下山終了
※日没時間:16:24
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大事なのは、「山頂から下山にかかる時間」と「日没時間」を把握していることです。
上記の内容をみれば2時間程度で下山できる予定ということがわかります。これはガイドブックを見れば書いてあるので必ずチェックしておきましょう。
そして日没の時間も重要です。とくに夏から秋にかけて日没時間が早くなります。もし、以下のようなプランだと暗くなって遭難する危険があります
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8:45 自宅出発
10:45 登山口到着
11:00 登山開始
13:00 ○○山 山頂
15:00 下山終了
※日没時間:16:00
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このプランだと、何かちょっとした遅れやハプニングがあって1時間遅れてしまった場合。暗くなってしまいます。
こういう計画は非常に危険です。暗い山道では崖から落ちるリスクも非常に高くなり最悪の場合滑落死するかもしれません。
そのため必ず日没より余裕をもって下山できるようにしましょう。日没前から段々と暗くなってくるということを忘れないでおきましょう
動画はこちら
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