2019年6月21日金曜日

北海道の山スキー(バックカントリー)で使うアイゼンについて考える



【日本の中でも地域によってスタイルが違う】

アイゼンを使いたくて登った樽前山

日本で冬山を登る場合、地域によってスタイルに大きな違いがあります。

本州ではアイゼンとピッケルを使ったスタイルでワカンと呼ばれるカンジキを使った冬山登山が主流です。インスタでもほとんどそういう写真がUPされています。

しかし、日本の中でも北海道は特殊で山スキー、ボードを使ったバックカントリーがメインの冬山スタイルです。

バックカントリーをしない方でもスノーシューで登り、それでもアイゼンやピッケルを使う山はほぼありません。

ここら改めて北海道と本州のスタイルの違いやアイゼンについて考えます。

【雪質が違う】





北海道では大量のパウダースノーが積もり、雪が柔らかく場面が多いのため、浮力のあるスキーやスノーシューの方が良いのです。

そしてパウダースノーがあるから滑ったほうが快適で早くて楽しいのです。



【北海道の山スキーにおけるアイゼンの使用頻度について】


 北海道ではカチカチのアイスバーンになる山や状況は少なく、年に40回ほど冬山にいっている僕でもアイゼンを使用したのは数回です。ピッケルに至っては0回です。

このように北海道の、とくに山スキーにおいてはアイゼンはほぼ活躍しません。


【アイゼンの種類について】



一言でアイゼンといっても以下のようにたくさんの細かい種類があります。

[爪の数]


4~8本:夏山の雪渓歩きのための軽アイゼン


10~12本:本格的な冬山登山用の詰めの数



[装着タイプ]


ストラップ式アイゼン:コバがなくても装着できる。比較的ライトな冬靴にも装着できる



セミワンタッチ式アイゼン:かかと側にコバがあるタイプで装着可能




ワンタッチ式アイゼン:前後にコバがあるスキーの兼用靴やアイスクライミングにも使う冬用登山靴


[形状の違い]


縦爪:アイスクライミング等の冬のクライミングに使用します。
通常の登山にも使えなくはないですが、平爪の方が歩きやすいです。





平爪:一般的なアイゼンで通常の登山に使用します。



[素材の違い]


スチール製:最も頑丈だが重い(クロモリなど)

カーボンスチール製:軽くて頑丈な素材でスチール製に比べると耐久性が劣る。

アルミニウム製:軽いが、アルミが削れていくため耐久性がない。岩が出ている場所でガシガシ利用すると2シーズンも持たない。


この中でも山スキーで使うのは以下の通りとなります。

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爪の数:10~12本の
装着タイプ:ワンタッチ式アイゼン(山スキーの靴には前後のコバがあるため)
形状:平爪
素材:これは自由
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【北海道のバックカントリーにおけるアイゼンのオススメ素材】


前述の通り、北海道のバックカントリーにおけるアイゼンの使用頻度は本当に少ないです。
そのため、重くて丈夫なスチール製よりも、
耐久性がなくても、非常に軽いアルミニウム製が断然お勧めです(スチール製の半分以下)

アルミ素材は、ガシガシ使用するとすぐに歯がなくなってしまいます。
そのため、たくさん使う場合は買い替え頻度が多くなりコスパが悪くなります。
しかし、北海道での使用頻度を考えると問題ありません。

以上を踏まえたうえでお勧めの商品がこちら

ペツル(PETZL)レオパード LLF T01A LLF レバーロックフィル


重量が330g(ペア)と非常に軽い
スチール製のものだと倍以上あります。
軽くてコンパクトなのでいつでもザックに忍ばせておくことができます。

心配になるつなぎ目の紐ですが、鋭利な岩の上に乗ると切れる恐れがありますが、北海道においてはそのような山は狙っていかない限りはほとんどありません。

これからアイゼンを購入される方や、アイゼンは重くて持ち歩きたくないという方はいかがでしょうか。




動画はこちら(秋に公開予定)









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