2024年6月24日月曜日

リードクライミング 5.11台を登るために高身長クライマーが努力していること  フリークライミング 練習

 


リードクライミング 5.11台をオンサイトで登るために今までやってきたこと(2022年9月6日達成)

みんな普通に5.11台を登ることができるのだろうか?クライミングでは5.11を登れて「中級」になるらしいが、記載時点のクライミング歴4年でもまだ「初級」のレベルだ。

運動神経の良いやせ型の人を除き、この5.11台は一つの大きな壁だと思うが、なかなかこの壁を突破するための記事はでてこない。

ならば自分で経験を積んで突破するしかないと思い、この記事を書くことにする。


まずは簡単なプロフィールと、これまでのクライミング歴をご紹介。


【プロフィール】

山のまこちゃん

生年月日:1985/06/06(36歳 2021年10月現在)

身長:184cm (やせ型ではなく、がっしりした体形 ※ここ重要)

体重:80kg (2021年10月現在) クライミング始めた当初から78~84kgをいったりきたり

75kg (2022年8月現在)

72kg (2022年9月現在)

その後、徹底した食事制限ときっついランニングなどで追い込むことにより、体重を落とした。筋肉も減り、足は細身になってきた。

運動神経:悪い (運動神経はかなり悪いほうで、クライミングは本当に苦手分野)




【クライミング歴】

・2017年5月 クライミングを始める

この時に初めてクライミング。最初は山岳会に入り、小樽赤岩のアルパインクライミングから始めた。3級~4級程度の簡単なところを登り、主に沢登りのためにロープワークとクライミングを学んだ。当時は尾根を登る登山がメインで、下半身の筋肉はあったが、上半身が弱く、ジムでも全然登れなかった。運動神経が良い方でもなく、すぐに登れる人を見て、自分には向いてないと思い、クライミングからは逃げて沢登りばかりしていた。

山岳会の岩入門


2019年4月 山岳クラブ立ち上げ

岩登りからは逃げていたが、自分が代表になることによって、自分もある程度できなければいけないと思い、クライミングについて猛勉強。ちょうとこの時ジムでO氏にボルダリング中に指導を受ける。O氏は教え方がとても上手で、この時初めて自分にもできるかもと思う。O氏にクラッククライミングを教えてもらう。このクラックは、フェースクライミングがあまりできなくてもけっこう登れて、初めて岩登りが楽しいと思える。

この後しばらく5.10aくらいしか登れない期間が続く。

初めてクラッククライミングをした時の映像




2020年10月 クライミング遠征でフリーのマルチピッチを経験

この時仕事を辞めて長期の休みがとれるサリーから、しつこくクライミングと沢の遠征に誘われる。長期の休みが取れる人は周りに僕くらいしかいないらしく、本当にしつこく誘われ渋々遠征を決意。

この遠征前に、頑張ってクライミング鍛えるが、5.10bくらいが限界。クラックの方が得意だったので、サリーの案内でNPのフリーのマルチ、錫杖岳の注文の多い料理店や、比叡山 ニードル左岩稜を登る。これがすごく楽しくて、クライミングのモチベーションが高まる。

比叡山 ニードル左岩稜の動画

2021年5月 5.11台をオンサイトで登れるようになること目指す

クライミングジムに週2回ほど通うが、なかなか伸びない。20代の若手にどんどん抜かされ焦る。

根本的に肉体改造が必要と思い、以下のトレーニングを取り入れる。


ランニング 10km (または1時間程度)

ビリーズブートキャンプ 基本、応用、腹筋プログラム(ビリーバンドヨガマットを利用)

腹筋ローラー


懸垂(チンニング)

Metolius(メトリウス) シミュレータ3Dトレーニングボードを利用

ホームセンターで2*4の板と背板を買ってきて、2×4アジャスターを使えば壁に穴を開けずに設置できる。

こんな感じ

板2本と、背板、ネジ、ボードを合わせ1万数千円程度


2×4アジャスター


シミュレータ3Dトレーニングボード




これらのトレーニングを筋肉痛の度合いをみて、無理しない程度に週4~5程度続ける。

週末は外岩通い。

トレーニングの成果あって、5.10dくらいまでリードでいけるようになってくる。


2021年6月 5.11b(甘めの)をオンサイトトライ。

トレーニングの成果あって、5.10dくらいまでリードでいけるようになってくる。

5.11台もいけるんじゃないかと思い、雄冬大壁西面のガリバー5.11bのクラックに挑戦。残念ながら何回かテンションかけて、オンサイトならず。

とはいえ、ここのグレードはかなり甘めで、クラックとしては体感5.10dくらい。

5.11bを登った時の映像


再びビリーやランニング、辛い時には、コアリズムも取り入れる。(週4-5くらい)

Metolius(メトリウス) シミュレータ3Dトレーニングボードでトレーニング(ほぼ毎日)

柔軟性が必要だと思い、ヨガも始める。15分で終わるヨガはほぼ毎日。

腹筋ローラーにもかなり力を入れる。

マリコ先生。お世話になっています。



しかし、それでもなかなかレベルは上がらず、ひたすらトレーニングの毎日。
とくに室内ボルダーは全然できない。外岩リードだと自分の方が強いのに、室内ボルダリングは、僕の方が圧倒的に弱くて悔しい思いをしていた。
こんな時、神山オンラインの高身長クライマー不利説を読んで妙に納得。

クライミングのテンションを高めるために、フリーソロのぼる小寺さん笠置ROCK!いわかける(アニメ)などのクライミング、ボルダリング映画を見たりした。


2021年10月 明らかに変化が出てきた

ヨガのストレッチによる柔軟性向上、腹筋ローラーで体幹が強くなったことにより、今までできなかった動きができるようになってきた(と思う)


さらに、YouTubeなどで、ほかの人のクライミングの動きを研究するようになった。

ちょうど同じ身長くらいの、ドイツの巨人ヤンホイヤー(Jan Hojer's) 187cmの動画を見ると、とても参考になる動きがあった。

リーチがある分、狭くて遠いホールドをあえて飛ばして、課題を壊して登る発想が僕にはぴったりだった。


ヤンホイヤーのおかげもあり、今までできなかった室内ボルダーがどんどんできるようになってきて、今すごく成長を感じているところ。


【気づいたこと・伸び悩んでる時にやっていること】

腹筋ローラーで体幹鍛えるのはかなり効果ある!

ヨガで柔軟性をよくするのもかなり効果ある!

Metolius(メトリウス) シミュレータ3Dトレーニングボードは効果抜群!

・同じくらいの身長のクライマーの映像をよく見る(僕の場合はアダムオンドラ)

・やる気が出ないときは「Progress」を聴いて、テンションを高める

・ジムにたくさん行くよりも、回数を減らしてその日一日のトレーニングに集中した方が意外と伸びる。通いすぎても指傷めたり、手首傷めたりすると思われる。

・クライミングだけに集中すれば、1年くらいで5.11台いけるかも?

・食事はお酒を多少控える程度(食制限はストレス溜まるのであまりしていない、その分運動をいっぱいする。)


・なお、クライミングレベル向上のために以下の書籍は読み込んでいる。


【2022年7月 追記】

2022年4月より、徐々にジムに通い始める(冬の間はバックカントリーオンリーのため、12月~4月までは数回しかジムいっていない)

保持力なくなり、また弱くなる。

体重を落とした方が早く登れるようになると信じ、クライミング練習よりも減量を中心に以下のことをやった。


・徹底した食事制限。ランチはゆで卵2個とかのときもあった。

・お酒を飲まない。飲んでも週1程度。(いままで毎日とかあたりまえ)

・有酸素運動を積極的にやる。ランニング10km 週3~4日。

・登山をあまりしない。登ると足の筋肉発達して重くなるので、ランニングも平地のみにした。

・ビリーズブートキャンプの回数を減らして週1~2くらいにしてクライミング以外の筋肉をつけないようにした。

・保持力強化のために、ボルダリングの長物60手などを積極的に行う。長物課題が難しいときは、なんでもいいからできるだけ長く壁に張り付いて登り続ける。落ちるまで。とにかく、パンプしてからのもう一手がでるように意識。疲れるけど保持力がつく。


その結果、およそ4か月で80kg~75kgに変化。体脂肪率も11.8%程度まで落ちてきた。


【同時並行で以下のこともやった(買った)】


・キャンパシングの練習を始める。全然できないが、ラダーは少しずつできるようになってきた。


・手汗を防ぐ、「汗切丸」を購入

手汗がとても多く、チョークバッグにいれているチョークが湿気るので、乾燥剤を入れていたほど。だからチョークアップしすぎてパンプすることがよくあった。

しかし、この汗切丸を使うことで手汗が減少。チョークアップの回数が大幅に少なくなり、手汗で登れない!と文句を言うことはなくなった。





・ビレイヤーが体重差がある場合のビレイ問題を解決するギアを購入

EDELRID(エーデルリッド) OHM オーム

僕のように体重が重いと、10-20kgくらい体重差があるビレイヤーがほとんどだ。

そうなるとビレイヤーも危ないし、僕自身もグラウンドフォールする可能性が高い。だから、自分の限界グレードを挑戦できることは実はほとんどない。

僕と同じような重量級の人は、もれなく登れない方なので、登れないとビレイも自分の限界グレード登るときには、ちょっと不安が残ることが多い。

探せばいるとは思うが、僕の周りには同じような体重で登れる人は全くいない。


だから、体重差問題で、限界グレードはなかなか挑戦できなかったが、EDELRID(エーデルリッド) OHM オームはこの問題を解決してくれた。

このギアがあるおかげで、体重差があっても、自分の限界グレードに挑戦できる。

これはかなり重要なこと。




2022年7月には、そろそろ5.11aいけるかも?と思い始めるようになってきた。


【2022年7月29日】



5.11aをレッドポイント

小樽赤岩で通称3Fをレッドポイントした。トライ数は2回。

この日は湿度が非常に高く、岩がヌメヌメしていたため、ファーストトライはトップロープでぬめる箇所にチョークをぬりつつトライ。

2回目はリードでレッドポイント。

やっと11台登れるようになった!!!


5.11bのベルボトムも一度トライしたが、核心で落ちたので、その日は終わりにした。ぬめってるし。

※同じところを何度もトライしないようにしている。どんなに登っても4回くらい。それで登れないならそのグレードを登る実力派ないと思っている。


5.11aのサバイバルもトライしたが、トップロープ。これも次はリードでいけると確信。


やっと、やっと、11台を落とせるようになってきた。


【5.11aを登れるようになってきて気づいたこと】


・体重を落とすとやっぱり登れるようになる!5kg落ちると全然違う!


・保持力強化に集中したのはよかったと思う。

練習として、ボルダリングの長物60手などを積極的に行う。長物課題が難しいくて続けられないときは、「なんでもいいからできるだけ長く壁に張り付いて登り続ける。落ちるまで。」をやった。

とにかく、パンプしてからのもう一手がでるように意識。疲れるけど保持力がつく。


【次は、5.11台オンサイトへ!!】

近場の岩場の頑張れば登れそうな課題はできるだけ残すようにしている。

既に触った課題は数回でRPできるように、さらなる減量と保持力強化に努めているところ。

現在は75kgでまだ重い。73kgまでいったら11台のシンプルなルートはオンサイトできそうな気がする。


最近勉強しているYouTubeチャンネル。クライミングの基礎が学べます。すごく良い。





【5.11b オンサイト達成!!】


修験の壁 甘い男 5.11b

2022年9月6日

ついに目標だった、11台オンサイトを達成した。

修験の壁 甘い男 5.11bをオンサイト達成しました!!


ここまで成長するまでの変化


・体脂肪率が10%台になった

・保持力ついて、さらに足使いが上手くなって途中でパンプして困ることがほとんどなくなった(ボルダリングの長物60手の効果が出た)

※とくに効果あったのは、ボルダリングの長物60手だと思う。

この課題は足が自由で自分で足の置き場を選ぶため、続けていると、自然と疲れない足の置き方ができるようになってきたと思う。



【次は、1本で満足せず11台オンサイトを数本は決める!】


ルートの相性はかなりあると思う。1本だけだとまぐれの可能性も高いので他の11台をオンサイトで3本は登りたい。

最近行っているトレーニング動画


毎朝ヨガ。以前やっていたヨガよりレベルが高い



以下の筋トレメニューを毎日。上から順番にやってる。

3分、10分、10分、10分を連続して行う。本来続けてやるものじゃない。すごくきつい。でも続けると少しずつ楽になってくる。









11台オンサイト数本できたら、特に効果があったものをまとめようと思う。頑張れ自分。

【11台オンサイト記録】

小樽赤岩 修験の壁 甘い男 5.11b 2022年9月
小樽赤岩 修験の壁 陽当たり良好5.11a 2022年10月
見晴岩 モグラの穴 5.11a 2022年10月
雄冬大壁西面 ゲルニカ1/2P 5.11c 2022年10月
小樽赤岩 烏天狗 5.11b 2022年10月

11台オンサイト数本できたので、特に効果があったものをまとめようと思う(そのうち)


レッドポイントは5.11a 2本クリアしただけで、それ以上のグレードは上っていない。5.12aを挑戦してみたら、何回か通えば登れそうな課題があったので、11台オンサイトできるようになったら、5.12aのRPが狙えそうだと感じた。

【次は、5.12クライマーへ】

まとまってきたら 別記事作る。


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