2023年12月26日火曜日

【山岳医療】身分証と緊急連絡先は常に携帯しよう

今日は、保険証を持って山に入ってくださいというお話です。




山に入る時やゲレンデスキーをする際、

財布を車内に置いていく人も多いかもしれませんが、

できれば保険証などの身分証明書はポケット、ザックなどに入れて常に身につけてください。



自分の経験ですが、以前スキー場のゲレンデで転倒、骨折したことがありました。

そのままパトロールの人に担架に詰められてモービルで運ばれて、パトロール室から救急車に乗り、病院へ搬送されました。



財布も全部ロッジのロッカーに入れていたので、その日の病院の支払いが全部10割自己負担でした。

付き添ってくれた仲間が立て替えてくれました。

後から手続きすればきちんと返金されますが、それなりに手間です。



お金の問題だけなら大した問題にはなりませんが、

病院で働いていると、救急車で運ばれてくる人が何の身分証も持っていなくて、

本人も意識がなくて、名前も年齢もわからない、

家族がいるのかどうかすらわからない状態で、非常に困ることがあります。



治療方針の相談もできないですし、一刻を争う事態の場合は特に困ります。

警察や消防が身元は調べてくれますが、

氏名が判明するまでや、家族に連絡がつくまで、長いと2-3日かかることもあります。

非常に困ります。




同様に、本人の氏名や生年月日はわかっても、家族に連絡がつかない場合も非常に困ります。

治療の相談ができません。




山に入る人(ゲレンデスキーヤーも!)は、意識不明で自分だけ病院に搬送されるという可能性は十分にあると思います。



身分証(特に保険証)と緊急連絡先を書いた紙は車に残置せずに身につけて山に入るようにお願いします!



(猟友会の人たちは、熊に襲われてザックを捨てて逃げる可能性も考えて、ザックに入れるではなく必ずポケットに入れておくらしいです。)





ps

いまどきは、電話番号書いた紙を所持しなくても、iphoneに優れた機能があります。

メディカルIDという機能を使うと、ロック画面からでもパスワードなしに緊急連絡先やその人の持病などを見ることができます。

将来的には、マイナ保険証のように、こういう機能が警察や消防とも連携されていくのかなとも感じます。



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特定のノウハウや治療法を推奨するものではなく、最適解は状況により異なります。

個々の事例に対する責任は一切負いません。

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