2023年11月25日土曜日

2023/12/10 山のまこちゃん雪崩講習勉強会のお知らせ

 



2023/12/10 山のまこちゃん雪崩講習勉強会のお知らせ


【日時】 2023年12月10日(日)9:00~15:00

【場所】 中山峠または札幌近郊(参加者と天気など考慮して決めます)

【参加費】5000円

【定員】7名

【持ち物】 ※レンタルは行いません。全て持参してください。

・雪崩ビーコン(デジタル3本アンテナ、マーク機能付)

・ショベル

・プローブ

・スノーソー

・冬山で、深雪の中でも1日行動できる雪山装備一式(激しく動き続けないのでカイロやダウンなど多めに)

・行動食


【内容】

グループチェック

積雪観察(CT、ECT)

プロービング

シャベリング

雪崩コンパニオンレスキュー


【免責について】

参加される方は予め山岳保険、賠償保険など加入してご参加ください。事故・怪我の保険は参加費に含まれておりません。

山岳エリアは悪天・落石・崩落・雪崩など自然フィールドで起こりうるリスクを含み、その環境のなかですべての危険要素を排除回避することは困難です。リスクを含んだうえでの参加となることを十分理解し、ご本人、ご家族の了承のうえで参加表明、意思として参加をお受けさせていただきます。

気象・その他不可抗力の事由によりコース変更・中止、延期判断もあります。

現地での主催者の判断指示に従い行動願います。



【参加者には事前にオンライン教材をご覧いただきます】


※参加者にお知らせします。


【申し込み】

こちらのフォームよりお申込みください。



2023年11月20日月曜日

馬追山 自然の森遊歩道コース~名水コース【北海道夏山登山ガイド】

瀞台の休憩スペース
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山:馬追山
標高:272.7m
活動距離:5.5km
高低差:584m
累積標高上り/下り 346m / 347m
往路コース:自然の森遊歩道コース
復路コース:名水コース
登り:45分
下り:45分
体力度:★☆☆
危険度:★☆☆
オススメ度:★★★☆
レベル:初級

トイレ:なし
トイレマップ:なし

登山口駐車場:自然の森遊歩道コースは3台。名水コースは10数台可能
登山口駐車場のGoogle Map:https://goo.gl/maps/Fg3n5t7bkKsVUDjX8

温泉:ながぬま温泉(600円) 
温泉URL:https://hpdsp.jp/naganuma-onsen/hot_spring

YAMAP:https://yamap.com/activities/4911023 (2019/11/02)
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 馬追山(うまおいやま)は北海道の由仁町と長沼長の間にある馬追丘陵(うまおいきゅうりょう)の中にある山で標高は275mある。実際の山頂部にはいけず、実質の山頂は瀞台(しずかだい)という場所の標高272.7mの場所になっている。
 登山の対象としては、山頂からの景色もあまりないため認知度は低い。しかし、遊歩道が整備されており自然観察をするのに最適だ。また、名水コースの登山口には「馬追の名水」が湧き出ているため水を汲みに訪れる人も多い。登山前に飲み水として組んでいくのが定番だ。
 4月の雪解け時期には早いうちに登れる山として熱心な登山者がシーズン初めに訪れることが多い。
 馬追山の北側に馬追温泉があったが2019年現在閉鎖されている。馬追山のコースは複数あり、「名水コース(と謬分岐で名水大回りコース)」、「自然の森遊歩道コース」、「旧馬追温泉コース」、の登山口が3つで、名水コースが途中で分岐し、4コースある。
 馬追丘陵には自衛隊の施設があり、林道が張り巡らされているため分岐は大変多い。標識もあるため迷うことは少ないと思うが、年のためGPSを用意したい。
 今回は「自然の森遊歩道コース」~「名水コース」に下山するコースを紹介しよう。車1台しかなくてもこのコースなら下山してからもあまり歩かない。



遊歩道入り口が登山道入り口

駐車スペース。3台が限界

遊歩道入り口

案内板もある

樹木の標識はいたるところにある

小さな沢
  

瀞台

瀞台

瀞台

瀞台の休憩スペース

ここからは名水コースを下る

途中にある林道との合流地点。林道と散策路どちらでもいける


馬追山の名物


馬追山の名物であるトンネル

上には林道があるため、下を通過する

名水コース登山口


動画はこちら


2023年11月の動画はこちら






2023年11月17日金曜日

【山岳医療】低体温症②道警山岳救助隊式プラティパス湯たんぽの作り方

 道警山岳救助隊式プラティパス湯たんぽの作り方を解説します。

プラティパス湯たんぽは低体温症に対して使用します。

低体温症の対応は以下の4原則。


【低体温症の対応4原則】


(山岳医療救助機構HP)


①食べる:熱産生するために糖質を摂取する

②隔離:寒さ、雨、風を防ぐ環境作り

③保温:これ以上体温が逃げないように衣類を着込む

④加温:プラティパス湯たんぽなど


このうち、加温の方法として、プラティパス湯たんぽは大変有用です。



【プラティパスの使い方】





①熱湯を使用。温度勾配が大きい方が早く熱が伝わるため。


②7割くらい入れたら空気をぬく。

パンパンに入れすぎて容器が丸くなってしまうと、逆に接触面積が小さくなってしまう。


③アウターシェルの上から当てる。もしくはタオルなどに包むなどしてやけどに注意。


④体幹(胸・腹)に当てる。背中はやけどになりやすいので避ける。


※容器はペットボトルよりプラティパスの方が接触面積大きくなるので加温効率がよい。



現場の状況により、使える道具や手段も変わってくるので、正解不正解というよりも、引き出しを増やしていくことも大切です。



【参考】

山岳医療救助機構HP




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当ブログ内「山岳医療」関連記事の内容は個人の知識・経験の向上のためにお役立てください。

特定のノウハウや治療法を推奨するものではなく、最適解は状況により異なります。

個々の事例に対する責任は一切負いません。

2023年11月16日木曜日

【山岳医療】雪崩埋没者の心肺蘇生




【雪崩埋没者の死因】

ほとんど窒息(84%)。残りは外傷(15%)。

低体温症による心停止はまれ(1%)



【雪崩埋没者への対応の本質】

これは雪崩に限らず、どんな傷病者でも基本となる部分です。

①意識の確認

②呼吸の確認

③「意識・呼吸なし」→心肺蘇生



【雪崩埋没者に特有の留意点】

・窒息による心肺停止の可能性が高い。

・窒息による心肺停止か、低体温による心肺停止かの判断材料として、埋没時間を考慮する。

・埋没時間が60分以内であれば、窒息を疑う。

心肺蘇生の最初にまずは人工呼吸(5回)を行います。

20分以上の心肺蘇生にも反応がなければ、蘇生の見込みに乏しく、状況次第で蘇生処置中止も許容されます。

・埋没時間が60分を超えるのであれば、低体温症による心肺停止の可能性も出てくる。

呼吸や脈が非常に遅くなっていることがあるので、呼吸(と脈)の確認に最大1分間かける。

呼吸なしであれば、通常通りの心肺蘇生を継続します。

・心肺蘇生を行いながら、保温・加温も行う。

人手不足であれば、心肺蘇生が優先されます。



【key point】

・現場での混乱は必至です。

何分がカットオフ??人工呼吸何回だっけ??などと迷って対応が遅れるくらいなら、普通の心肺蘇生を救助隊が来るまで行ってください。



【救助隊へ引き継ぐこと】

・窒息の有無

口と鼻の両方が雪などで「完全に隙間なく詰まっている」のであれば「気道閉塞/窒息あり」。わずかでも隙間がある or よくわからない場合は「気道開通もしくは不明」と伝える。

(「窒息あり」の場合は回復の見込みが極めて乏しくなる。)

・雪崩発生時刻と掘り出し時刻(窒息していた時間)はその後の治療方針決定に必要な情報です。



【参考資料】

・2022 雪崩教本

山岳医療救助機構HP 

Avalanche Victim Resuscitation Checklist Revised 2023(ICAR)



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当ブログ内「山岳医療」関連記事の内容は個人の知識・経験の向上のためにお役立てください。

特定のノウハウや治療法を推奨するものではなく、最適解は状況により異なります。

個々の事例に対する責任は一切負いません。

2023年11月14日火曜日

【山岳医療】心肺蘇生 〜倒れた仲間を助けられますか?〜



状況に応じた変法が色々ありますが、ここでは一番基本となる心肺蘇生を解説します。

山に限らず、日常生活上でもこの方法で行います。




【一連の流れ】

消防が提供している動画がわかりやすいです。


応急手当WEB講座





①意識の確認


倒れている人を発見したら、「大丈夫ですか?大丈夫ですか?」肩を叩きながら声をかける。

反応がなければ、次へ


②人を集める、救助要請


周りの人に救助要請を指示。周囲に人がいなければ自分で救助要請。

あればAEDも持ってきてもらう。(山小屋にはあるところも)


③呼吸(と脈)の確認


呼吸(と脈)の確認をする。

呼吸なし(、脈なし)であれば、心肺停止と判断して、心肺蘇生へ。

※脈の確認には技術が必要なので、医療従事者でなければ行わなくてよい。


④胸骨圧迫と人工呼吸


胸骨圧迫30回→人工呼吸2回が1セット。これを救助隊が到着するまで繰り返す。







【ポイント解説】

①意識の確認






②人を集める、救助要請





必ず個人を指名して依頼する。

大衆へ向けて依頼しても誰もやらない。

救助要請は110番or119番通報。

色々聞かれてしまって時間がないのに!と言う状況ならば、


基本的に、通報先には発信者の電波から取得した位置座標も伝わっている。

ジオグラフィカの現在地表示で緯度経度を伝えるのも良い。




③呼吸(と脈)の確認

10秒以内に行う。速やかに胸骨圧迫を開始するため。


呼吸の確認






「頭部後屈、顎先挙上」とうぶこうくつ、あごさききょじょう

気道確保の姿勢を作る。「頭部後屈顎先挙上」を行うことで、舌の落ち込みが改善して気道が通る。

口の中に異物が詰まっていれば取り除く。







「見て、聞いて、感じて」

傷病者の顔に自分の耳と頬を近づけることで吐く息を感じる。

目線は傷病者の胸とお腹の動きを見る。

目線を低くすることで、胸とお腹の動きが見やすくなる。


「普通の」呼吸でなければ、「呼吸なし」と判断する。


死戦期呼吸:心停止直前直後のあえぐような顔の運動。きちんと胸まで空気を吸えていないので、呼吸としては無効。これも呼吸なしと扱う。

見慣れていないとわからないので、「普通の」呼吸でない、もしくは自信がないなら「呼吸なし」と扱う。


・脈の確認 ※医療従事者のみでよい。

首の正面真ん中に気管が通っている。

そのすぐ脇の奥に3本指を縦に置いて触れる。


心肺停止の時の脈の確認は手首ではなくて首です。

頭へ血流が行っているかどうかが大切なので。


慣れていないと「ないものをない」と言うのは難しいので、医療従事者でなければ脈の確認は行わなくてよいとされています。

呼吸の確認のみ行い、「普通の」呼吸がなければ、胸骨圧迫と人工呼吸へ。


以上を10秒以内に行います。




④胸骨圧迫と人工呼吸

胸骨圧迫





速さは1分間に100-120回 ♪あんなこといいな〜できたらいいな〜

押す場所は胸の真ん中、乳頭の間

深さは少なくとも5cm。全体重かけて深く押す、完全に戻す

山では1分ごとに交代。疲れると有効な胸骨圧迫ができなくなります。


人工呼吸





頭部後屈、顎先挙上の体勢を作る。

鼻をつまんで、口を塞ぐ。約1秒かけて優しく送り込む。

軽く胸が上がるくらいにとどめる。

空気を送りすぎると、胸の圧が高くなり、心臓に返ってくる血液が減ってしまいます。

胃もパンパンになって嘔吐しやすくなります。嘔吐されると人工呼吸の継続が難しくなります。



これを30対2で行います。

声に出してカウントしながら押す!

3サイクルくらい(大体1分)を目安に交代しながら行います。




【講習会のススメ】


いくら動画を見ても、イメトレしても、

実際にどれくらいの力をかけていいのかは、体で覚える必要があります。


講習会に参加すれば、模型の人形を使って練習できます。

人形と人間も違うところはありますが、訓練としては必須です。

各地で随時開催されています。


消防


日本赤十字



今回解説したプロトコールは、

BLSプロバイダーマニュアル AHAガイドライン2020に準拠しています。






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当ブログ内「山岳医療」関連記事の内容は個人の知識・経験の向上のためにお役立てください。

特定のノウハウや治療法を推奨するものではなく、最適解は状況により異なります。

個々の事例に対する責任は一切負いません。

2023年11月9日木曜日

山のまこちゃん北海道登山ガイドツアー、バックカントリー、クライミング、沢登り、ネイチャーガイド、山菜取り、キノコ狩り

 


公募のガイドツアーは行っておりません。
ご希望の内容にあわせてツアーを行います。
ご希望の日程とやりたいことをご相談ください。


北海道内の山、沢、岩場、スキー場、パウダーなどを案内します。

夏山登山
夏山登山泊(テント泊)
沢登り
山菜取り
キノコ狩り
キャンプ
バックカントリー
クライミング(アルパインクライミング、小樽赤岩や各地のフリークライミング)
ボルダリング
アイスクライミング
雪崩講習、セルフセルキュー講習、山スキー講習、クライミング講習等も行っています。
お友達同士や、サークルなどのへの雪崩講習、山スキー講習、クライミング講習、沢登り講習なども受け付けております。

北海道外から長期で遊びに来る際に場所の案内やパートナーとしてもご利用ください。




料金:種目や人数によりますが、ガイドの最低日給30,000~となります。
※交通費、諸経費別途

目安

内容にもよりますが、1~4名まで。5名以上になる場合は事前にご相談ください。

ガイドツアーのご相談はこちらまで


またはSNSでも受け付けております。

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【SNS】

Instagram

twitter(X)


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 山のまこちゃんのガイドプランは旅行業法の主催旅行ではないことをご了承ください。ガイド期間は登山口から下山口となり、前後の移動・宿泊利用中はガイド期間に含みません。集合解散は所定の場所になり希望によってはガイド専用車に同乗も可能です。その場合同乗中の交通事故は加入自動車保険の補償範囲内の対応のみです。
参加される方は予め山岳保険、ハイキング保険、賠償保険など加入してご参加ください。事故・怪我の保険はガイド料金に含まれておりません。
山岳エリアは悪天・落石・崩落・雪崩など自然フィールドで起こりうるリスクを含み、その環境のなかですべての危険要素を排除回避することは困難です。リスクを含んだうえでの参加となることを十分理解し、ご本人、ご家族の了承のうえで参加表明、意思として参加をお受けさせていただきます。
気象・その他不可抗力の事由によりコース変更・中止、延期判断もあります。
現地でのガイドの判断指示に従い行動願います。

ガイド料金は実質山の中でのガイディングに対してお客様から頂く対価ガイド報酬となります。ガイド料金以外の諸費用は別途実費いただくか、各自払いとなります。
例:リフトゴンドラ利用、下山後の温泉、宿泊、登山口までの地上移動費など。

キャンセル料について
●なるべく前日までに判断しますが、天候不良によるツアー中止、主催者側の理由でのツアー中止は参加費を全額返金致します。
 また、ツアー開始後の中止決定の場合は払い戻しは致しません。

お客様のご都合によるキャンセル料について
●ツアー開催日から7日前~3日前 参加費の50%、2日前~当日は参加費全額のお支払いをお願いします。
 開催日のサポートガイド手配なども1週間前にはしていますので、必ずキャンセル料は頂戴します。 夕方18時以降は翌日扱いになります。

ガイド諸経費別途について
交通費(ガソリン代 1km*25円)、宿泊を伴う場合の宿泊費、スキー場のリフト代、ジム利用料金、下山後の温泉(乗り合わせの場合)、その他一緒に行動するために必要になった経費。

その他参加者の諸経費について
参加者様の宿泊、スキー場のリフト代、ジム利用料金等は各自でご負担ください。



・ネイチャーガイド(自然観察、野鳥観察等)
まこちゃんの山仲間のサリーによるネイチャーガイドも行っています。

サリー

サリーの動画はこちら