2024年5月16日木曜日

【山岳医療】妊娠中にクライミングをしても良い? マタニティクライミング

旦那はスポットしてあげよう


 本日は論文紹介です。


妊娠中のスポーツクライミングが早産リスクを高めるかどうか、調べた研究です。

2012年から2013年に、ネットのアンケートを用いて集められたドイツのデータです。


32%が最終学歴は大学、81%は1人目の妊娠、そして全員が単胎妊娠でした。

年齢は21-39歳、妊娠前のクライミング経験は2-24年、

妊娠前のクライミングレベルはUIAA 4-7級でした。


半数の女性が妊娠36週までクライミングを続けていましたが、

90%の人が課題のレベルを落としたり、トップロープメインにするなどして調整していました。


36週で15人中2人が早産となりましたが、統計学的に有意ではありませんでした。

(一般的なドイツでの早産率は8.9%)


論文のまとめ:

妊娠前に経験のある妊婦が、順調な妊娠経過においてスポーツクライミングを楽しむことは、

合併症発生のリスクには繋がらないだろう。


Z Geburtshilfe Neonatol2017 Feb;221(1):25-29.

 doi: 10.1055/s-0042-119654. Epub 2017 Jan 19.



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妊娠経過に問題がないのであれば、無理のない範囲でスポーツクライミングを楽しむことも可能かもしれません。


海外では、妊婦用に開発されたフルハーネスもかつて販売されていたようです。(現在は販売中止)


現在はPETZLがフルハーネスを販売しています。


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