2018年9月4日火曜日

【沢登り入門3 沢登りへの道】-沢登りに必要なギア、装備-




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【沢靴】


昔は地下足袋にわらじを履いていた。わらじはすぐに切れてしまうため、何枚も持って切れたものは焚き火で燃やしていた。
 現在は底がフェルトになっている渓流靴が一般的である。その中でも足袋になっているものがあるが、底が薄いため岩の上を歩いていると足が痛くなる。その分、足裏感覚を生かした登攀には向いている。
 フェルト底は消耗品のため、ベテランは沢足袋が良いと言うが、足裏が痛くなるため初心者は底が厚い沢靴が良いだろう。

 その沢靴でも底がフェルトになっているものと、ラバーソールの2種類がある。
 総合的に良いのはフェルト靴であるが、それぞれ以下のようなメリットデメリットがある。

・フェルトソール




【メリット】
1.コケや滑りがあるところでも滑りにくい。
2.基本的にどこでもいけるため初心者向き

【デメリット】

1.通常の登山道では滑る。下りに登山道を使う場合は滑るためアイゼンをつけるか、トレランシューズ等の下山用の靴が必要になる。

2.草付きやで滑りやすい


・ラバーソール





【メリット】

1.登山道もそのまま歩くことができるため下山用の靴がいらない。

2.岩場ではフェルトより滑りにくいため登攀性が高いルート向き

【デメリット】

1.コケやヌメリのある岩の上は滑る。コケを避けて歩く必要があり。経験者向け。


【※2021年4月現在お勧めの組み合わせ】

岩場や登山道で歩きやすいラバーソールの「サワークライマー」を常備し、フェルトが必要になった時にすぐ履ける「サワーサンダルフェルト」を常備するのが最も良い組み合わせです。

どうしてもラバーだと滑るときはこのフェルトサンダルを履く
常にザックに入れておくといざというときに使える






【ヘルメット】

岩登りに使うのと同じヘルメットが必要。デザインを気にしなければ作業用品店にあるものでも良いだろう。

汗が垂れるのを防ぐために基本的にバンダナ、ネックゲイター、タオル等をヘルメットと頭の間にかませてかぶる。そのため実店舗で被ってサイズを確かめよう。
日焼け防止対策に帽子をかませるのもありだ。



【ハーネス】

ハーネスはクライミング用のものだと吸水して重くなる。それに沢装備は軽量化が必要で通常の岩用のハーネスは沢ように比べて重いです。
そのため沢専用に使うハーネスを購入する方が良いdしょう。
なお、スワミベルトは安全性が低いためかならずハーネスにしましょう。



【ザック】

夏山用のもので良いが、沢登りでのザックは沢水による臭いの定着や岩に擦れることによる摩耗が激しいため古いザックを利用するのが良いでしょう。
 ウエストベルトにポケットがあるものは岩場にひっかけたりするため使用しない方が良い。
 水が入るとザックが重くなるため水抜き用の穴を数カ所、底の辺りに穴を空けると水抜けが良い。
 日帰りのザックなら各社より沢向きな軽量化ザックがある。
 テント泊をするための、大きい沢用ザックはない。



【防水袋(ドライバッグ)】

ザックに荷物を入れているだけだと濡れてしまうため必ず防水袋に入れる必要がある。
普通のビニール袋だと破れるリスクが高いため、漬物袋を二重にして上を輪ゴムで縛る。
少し重くなるが登山洋品店にあるドライバッグに入れる方法もあるが、重くなるため注意が必要。




【カラビナ】

安全環つきカラビナ*2枚
カラビナ*3枚

カラビナは必ず登山用のものを用意。



【スリング】

ロープスリング150cm*2
テープスリング120cm*1

いわし結びによる笹による確保、立木での確保。岩での確保。
お助け紐として利用する等。用途は多数あり。
沢では太いと水を吸って重くなるため細いものがオススメだが状況にもよる。

 

  【ザイル(ロープ)】

8mm*30mを一つのパーティーにつき最低1本用意する。
パーティーの人数や場所によって長必要な本数や長さは変わる。




【下降器(ATCもしくはエイト環】

懸垂下降のためや、渡渉の確保、セカンド確保のために必要な必須装備だ。



【虫よけ】

沢では通常の登山よりも虫が多い。また、藪漕ぎをすることも多いためマダニにも注意したい。マダニにも高価があるのはハッカだ。ハッカスプレーはエタノールで薄めてから使おう。そうではないと皮膚につくとヒリヒリする。
パーフェクトポーションは刺激が少ないため顔に使うには最適だ。
 とくに気になる人は虫よけネットもあると良いだろう。





【笛、ホイッスル】

沢では水の音により会話も大声で話す必要があることが多い。通常の笛だと濡れると音が出にくくなる。滝のそばでは普通の笛では音が全く聞こえない。
そのため、大きく響く笛が必須となる。FOX40のソニックブラストは大音量のため必須だ。※似たような商品があるが、「ソニックブラスト」が大音量




【ナイフ】

 夏尾根ではあまり活躍しないナイフは、沢では大活躍する。魚をさばいたり、山菜やキノコの収穫。テン場作り。マキ割り等。沢で万が一ビバークとなったら濡れているため待機日は必須になってくる。必ず携帯しよう。
 ナイフは100円の折り畳みナイフでもある程度問題ないが、マキ割りにも使えるもーら・ナイフくらいの軽いものがあると良い。

 ノコギリも常に携帯していたい。ノコギリは小さすぎると薪集めに苦労するため多少重くてもある程度の長さがほしい。理想は300mm以上だが、実用性と携帯性を兼ね備える210mmくらいのものが適当だと思う



【浄水器】


ベテランは沢水を生で飲むことが多いのですが、ビギナーは浄水器を持つと安心




【その他夏山と同じ装備】

そのほかにはツェルト、救急セット、ヘッドランプ等の夏山と同じ装備が必要


レベルを上げていくとこんなものが必要なる


動画でも説明しています。




【沢バイル ゴルジュハンマー】

泥壁を登るときに使用する。
ハーケンを打つときにも使う
ハーネスにつけるハンマーホルダーと落下防止のためのコードも必要になる。



【ハーケン】

確保する沢や立木がないときに岩の隙間に打つ。または懸垂下降時に残置ハーケンとして使う。形や材質等様々で何を持っていくべきかはベテランに確認しよう。




こちらのサワグルイさんの動画がとても参考になります。




次は「4.沢登りに必要な服装とレイヤリング」について

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