2019年12月10日火曜日

山スキー入門4.冬山に必要な服装とレイヤリング

【山スキー入門4 バックカントリーへの道】-冬山に必要な服装とレイヤリング -



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  山スキーではギアも大切ですが、服装、レイヤリングも非常に大切です。

※ここでのレイヤリングの紹介は、冬山登山、スノーボードバックカントリーどれでも共通です。

2019年11月 複数改定。ウィメンズ、レディースの情報も追加。


【インナーウェア(ベースレイヤー、ドライレイヤー)】

冬山でも登っていれば熱くなって汗をかきます。汗をかかないようにゆっくり登るのがベストですが、完全に汗をかかないで登るのは難しいでしょう。

冬は気温が低いため汗をかくとものすごい勢いで汗冷えします。そのため、まずはインナーウェア、ベースレイヤーをしっかり整えるのが重要になります。

・袖の長さは、冬で考えるのであればできるだけ長い方が暖かいです。ミレーのドライナミックメッシュもいいけど、この TS DESIGN TS DRYという商品も激安で機能はほぼ変わらないのでオススメです。




インナーウェア(上)、アンダーウェア

選択肢はモンベルだとジオラインM.W.かスーパーメリノウールM.W.の中厚手どちらかになると思います。よほど寒い環境に行かない限りはこの中厚手がちょうど良いです。



ジオラインM.W.かスーパーメリノウールM.W.はどちらがいいのかはこの動画で紹介しています。



【インナーウェア(下)、アンダーウェア】

インナーウェアの下(ボトムス)はこちらのモンベル、スーパーメリノウールM.W.がおすすめです。上半身と比べて汗をかきにくい下半身は断然着心地重視です。下半身はミズノのブレスサーモも良いと思います。



下着も履きます。暖かさが断然違います。ここも汗をかきにくいのですが、かなり汗をかくと腰が冷えることがあるため、ミレーのドライナミックメッシュが安心です。




【ミッドレイヤー (上) 中間着 インシュレーション】

上半身の3枚目となるミッドレイヤーには、「インサレーションウェア」というものが最も有効です。

以前はソフトシェルを紹介していましたが、現在、ソフトシェアルはあまり販売されていません。機能的に中途半端なためです。

このミッドレイヤーが非常に大切で、この3枚目まで汗を移すことにより、汗冷えを防ぐことができます。

この中間着を選ぶポイントは以下の三つです。

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・ポイント1 ぴったりしていること
汗を3枚目に移すことにより汗冷え対策が飛躍的に向上します。そのためにはぴったりとしたものを切る必要があります

・ポイント2 背中側が汗抜けの良いものを選ぶ
商品によっては背中側の汗抜けがしにくい素材のものがあります。背中側の作り、素材が汗抜けしやすいか必ずチェックしましょう

・ポイント3 できれば帽子つき
帽子つきのものを選ぶと、アウターを着るほどでもないときに帽子をかぶるだけで快適になります。そして、寒くて4枚来たときは防止を複数重ねることで暖かさ向上し、首の冷えも防げます。
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モンベルだとトレールアクションパーカでしょうか。ちなみに私は以下にあるミレーのもの着ています。





【ミッドレイヤー (下) 中間着 インシュレーション

これは必須ではありませんが、-20度くらいの厳冬期や、標高が高い山の厳しい寒さのときにあると暖かいです。ハーフパンツだと、ブーツに干渉しないのでオススメです。

モンベルだと、U.L.サーマラップ ニーロングパンツがいいでしょう。








 【ハードシェル(下) ハードシェルパンツ】


ハードシェルのボトムスはこのような商品。基本的にサイドジッパーがついているものが良いです。そしてアウターのボトムスは、スキーのエッジやアイゼンで傷つけて穴が空きやすいためできるだけ丈夫なものを選びましょう。できればゴアテックスプロの素材を使っているものがオススメです。
※ハードシェルは保温材が入っていないものを選びましょう

シェルの下は、バックカントリーメインならビブつきがオススメ。この方が腰や腹の冷えを防げます。






【ハードシェル(上) ハードシェルジャケット アウター】

ハードシェルはレインウェア、スキーウェア、ソフトシェルとも違います。

特徴は三つです。

1.防水透湿素材
2.ベンチレーションがある ※これが重要
3.とても丈夫にできている(硬くてゴワゴワしているのが通常ですが、最近は柔らかい素材のものもあります)

※ハードシェルは保温材が入っていないものを選びましょう




 一番上に着るものです。これはとても重要でとくにベンチレーションは重要になります。登っているときはやはり暑いのでベンチレーションで体温調節が必要です。
これがないと、上着を脱ぐことになりますが、けっこう面倒だし、場合によっては上着を脱ぐと寒すぎる場合があります。
 また、ハードシェルは基本的に行動中ずっと一番上に来ているものなので、よく吟味してデザインも気に入ったものを購入しないと、後々買いなおしたくなります。最初にちょっと奮発して買っておいた方がいいでしょう。

動画でもハードシェルやソフトシェル、レインウェアの違いについての動画






【予備の防寒着】

予備の防寒着としてダウンベストを持っておくといざというときに役にたちます。
停滞時や休憩時に寒くなった時に着ます。ベストの方が小さくできるのでオススメ。

予備であまり使うこともないのでユニクロのウルトラライトダウンでも十分です。





【バラクラバ 目出し帽】

目出し帽は登山用のものであればなんでも大丈夫です。



【帽子】

頭は汗をかきやすく、長時間の登山で濡れると冷える可能性があります。
そのため、必ず予備を持ちましょう。予備は100円の帽子でも十分です。



【靴下】

バックカントリーの靴下は基本的にこの組み合わせが最強です。

ノースフェイス(THE NORTH FACE) アルパイン クライマー ソックス ショート NN81823 K

finetrack(ファイントラック) スキンメッシュ ソックスレギュラー FSU0211





なぜこれが最強なのかは、こちらの「バックカントリーで最強の靴下の組み合わせ」で紹介しています。




【手袋】

手袋は登り専用と、下り専用(寒い時)、インナー手袋の3種類必要です(場合によっては4種類)

・インナーグローブ

令和になった今は、ニトリルグローブ一択です。ちなみにこちらは作業用品店やホームセンターで販売されています。



なぜこれが良いのかはこちらの記事で詳しく説明しています。

「バックカントリー、雪山、冬山で最強の手袋」



・登り用の手袋

登りは暑いので、防風性があり、撥水性がある薄めの手袋が最適です。

そして登りではストックを常に持っているためすぐに破けます。
そのため、耐久性がとても重要です。

最近見た中では、以下のヘストラのグローブが操作性が良く、ストックが当たって破ける部分が補強されているため、とてもオススメです。





※ニトリルのインナーグローブを使うことにより、登山によいてテムレスを使う必要はなくなりました。
・下り用の手袋
下りや、頂上付近、稜線にでて寒いときは厚い防寒用の手袋をします。
丈夫じゃないとアイゼン、ピッケル、氷、枝等で破けてしまいますので安物のスキー用のグローブは危険です。
指先が冷えると行動に支障が出るため暖かいのもの選びましょう。細かい作業(ロープワーク等)を頻繁にしないのであれば、三本指になるタイプのものが暖かく、操作性も損なわないのでオススメです。


 


・オーバーグローブ(ものすごく寒い時用)

筆者は使っていませんが、以下のようなオーバーミトンがあるとものすごく寒い時に活躍します。下り用の手袋が心もとない場合には必須となります。




・グローブリーシュ

グローブをなくしてしまうと手が凍傷になる危機になります。そうならないために、グローブリーシュは必須なので必ず用意しましょう。




【ヘルメット】

ヘルメットは必須ではありませんが、必要な場所、場面は以下の通りです。

・岩が出ているアイゼン、ピッケルを使う場所
・スキーやボードで飛ばす人
・スキーやボードでツリーランする場所

最初はあまりいらないと思いますが、上記に当てはまる場合は購入しておきましょう。

※必ず帽子やバラクラバを被った状態で試着しましょう。自分の頭に合うかどうかが重要です。

 

【ゴーグル】

ゴーグルは曇りにくいものが必要です。
滑走時に装着するのはもちろんですが、吹雪いている時は登りにも使用します。
どうしても行動中に汗をかいてしまいそれが原因で曇ることがあります。
気温が極端に低いため、ゴーグルの曇りは大抵凍りつき、拭き取ることもできなくなります。視界が見えなくなると命取りになるため、手持ちのゴーグルがあまり良いものではない場合、必ず予備を持ちましょう。

※ヘルメットがある場合、必ずヘルメットと合うかどうか確認しましょう。合わないものがあるので注意





冬山装備のウェア編まとめ動画



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